クルー。スタッフ。キャスト。パートナー。フェロー。いろんな呼ばれ方で働く人がいます。いったいなにが違うのでしょうか。ひとつひとつの意味を深堀りしてみました。
クルーとスタッフの本来の意味の違いとは。
クルーとは。
クルーとは
同じ目的や方向性を持ち、共に力を合わせて達成していく仲間。
クルーとは、本来は、同じ船で共に働く「乗組員」。ボートの選手団。飛行機、列車、映画やテレビの撮影、舞台演劇などのプロジェクトにかかわる人々をいいます。
でも、一般的には、共同作業や共同のつとめをやり遂げるグループ全体や個人。パイロット。カメラマンなどの舞台クルーから、各企業のアルバイトの呼び方まで、幅広く使われています。
共同作業で同じ目的を果たす仲間。という意味合いで呼ばれることが多いです。
スタッフとは。
スタッフとは
自分の知識を活かして仕事に貢献する人。
本来は、専門的な知識を活かした働き方をする人を指します。でも、一般的には、共に仕事をする仲間として、サポート的な業務やアルバイトなども含めた呼び方になっています。
会社や組織で働き、表に出る仕事や、裏で支える様々な部門を担当している関係者(裏方)。専門的な仕事や事務的な仕事、アシスタントなど、仕事に関係するひとつひとつに携わっている人を幅広く指します。
語源はドイツ語の「杖」を意味する言葉。転じて「支え、頼り」の意味にもなり、「補佐=職員」などの意味で使うようになりました。
※引用:意味をわかり易く解説
クルーとスタッフの違いをまとめると。
スタッフ
➊専門的な知識を活かした仕事をする人。
❷自分の知識を活かして仕事に貢献する人。共に仕事をする関係者すべて。
クルー
➊乗組員。共同作業をする一団。
❷同じ目的や方向性を持ち、共に力を合わせて達成していく仲間。
アルバイトや従業員の呼び方を変える理由とは
昔は、スタッフ一択でしたが、最近は様々な従業員の呼び方があります。クルー、フェロー、パートナー、キャストなどには、会社が求める「働き方」への指針やルールが込められている場合が多いんです。
「こんな気持ちで働いて欲しい」と言う想いです。
✔会社の求める人材。
✔会社の求める働き方。
✔こんなモチベーションで働いて欲しいとか。
✔楽しく働いてもらうための心得とか。
守るべき心構えや理念を込めて、呼び方を決めている場合も多いのです。
働く人をクルーと呼ぶ企業とその理由。
働く人をクルーと呼ぶ会社はどこ!?
従業員をクルーと呼び、制服の名札の上にもうひとつ、クルーと書かれた札をつけているお店が増えてきました。その代表的なところは。
✔マクドナルド
✔ローソン
✔はま寿司
✔タリーズコーヒー
クルーとは、同じ目的に向かって突き進む仲間。
クルーとは、コンビニエンスストアやファストフード、カフェで働く店舗スタッフの名称です。本来、クルー(crew)は「船の乗務員」という意味で、クルーという名称には、店舗を船に見立てて、全員が同じ方向を向き、同じ目標に向かって頑張ろうという想いが込められているそうです。
※引用:タウンワークマガジン
クルーとは、船の乗務員のように、同じ志で同じ方向に向かって突き進む仲間という意味で使われています。
どう働いてほしいのか。頭ごなしに「頑張れ‼」と叫んだどころで人は動きません。自分からやる気を出さなければ、本来のパフォーマンスを上げることはできないもの。でも、あなたはわが社の「クルー」ですよ。と言われたら、わかりやすく仕事に対する意欲が高まる人は多いと思います。
「スタッフ」や「従業員」「社員」と言われるよりも、「クルー」と呼ばれることで、「クルー」に見合う自分になろうと意識します。
重々しい社訓よりも、「クルー」という一言の方が、今の時代には心地よくささります。従業員のモチベーションを上げるためのひとつの方法として、呼び方を変えることには大きな意味があるんですね。
ユニバーサルスタジオジャパンの考えるクルーとは
ユニバーサルスタジオジャパンのHPのなかの「クルーとは」を引用させていただきました。
(前文省略)ありえない笑顔。ありあえない涙。ありえない興奮。ありえない感動。世界中を探しても見つからない、一人ひとりのたった一つのこの瞬間。そんな「どこにもない瞬間」は、人と人のあいだにしか生み出せないから。ゲストとクルーのあいだにしか生み出せないから。クルーこそが、このユニバーサル・スタジオ・ジャパンの最高のアトラクションです。
※引用:ユニバーサルスタジオジャパンのHP
「クルーこそが、このユニバーサルスタジオジャパンの最高のアトラクション」
だから、ユニバってあんなに楽しいんですね。
USJをV字回復させた森岡毅氏の本
「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」には、ハリ―・ポッターの城がたつまでの奇跡の物語がつまっています。USJクルーになりたい人はぜひ読んでみて下さいね。
マクドナルドの考えるクルーとは
マクドナルドでは、アルバイトのことを「クルー」と呼びます。
ひとつの船で、共に働く「乗組員」にたとえています。
※引用:マクドナルド
クルーにも、ABCのランクがあったり、クルーの技術やサービスを審査するコンテストもあったりと、モチベーションアップのための様々な取り組みが行われているそうです。共に働く「乗組員」として、切磋琢磨しているんですね。
ローソンの考えるクルーとは
『ローソンクルー』とは、お店で働くアルバイト・パートの皆さんのことです。 ローソンの仕事は、「心のこもった接客」「おもてなしの笑顔」「ピカピカにする清掃」 「美と健康を 追求する商品の販売」「いつもの毎日をちょっと素敵にするマチカフェ」など いろいろなコトに挑戦で きます!
※引用:man-you
ローソンクルーと呼ばれると、従業員と呼ばれるよりも、お店の中が楽しそうで、和気あいあいとしていて、笑顔いっぱいの接客風景が思い浮かびます。お店のイメージにぴったりですね。
キャスト、パートナーとは?
ディズニーランドはキャストと呼ぶ。
キャストとは、演劇や映画などのエンターテイメント作品において、登場する俳優や女優さんのことをいいます。
東京ディズニーランドや東京ディズニーシーは、訪れたゲストに様々な体験を提供するための「青空を背景とした巨大なステージ」であり、パーク内のあらゆるものがテーマショーという観点から考えられ、構成されています。そこにお迎えするお客様を「ゲスト」と呼び、我々はそうした舞台で働く従業員を「キャスト」と呼びます。
※引用:OLC GROUP
ディズニーランドは従業員をキャストと呼びます。
舞台の俳優や女優のように、ディズニーの世界観の中の配役として演じきり、最高の仕事をしましょうという想いが込められています。
たとえばこの本。
「9割がバイトでも最高の感動が生まれるディズニーのホスピタリティ」には、ディズニーがキャストに求めるホスピタリティが、とてもわかりやすく書かれています。
スターバックスはパートナーと呼ぶ。
パートナーとは
仲間。相棒。という意味です。
スターバックスでは、働く人を「パートナー」と呼んでいます。
その理由がHPに書いてありました。
働く一人ひとりが、世の中への影響を考えた上で行動する。だからこそ、一人ひとりがスターバックスというブランドの体現者となり、「パートナー」と呼ばれるのです。
※引用:スターバックス✔自分の強みが仲間の助けに。つながる、つなぐ 感謝と笑顔。
✔仲間と一緒に変わる。変える。輝く自分に逢える場所。
スターバックスをよく利用する私も、店内に入ったとたんに、照明、音楽、調度品などすべて、スターバックスだけの雰囲気に引き込まれます。笑顔でしゃきしゃきと働くパートナーさんがいて、いつも居心地の良さを感じています。
前スターバックスコーヒージャパンの代表取締役最高責任者。岩田松雄氏の「MISSION」はおすすめの本です。
スターバックスの哲学、究極のホスピタリティなど、社員とミッションをどう共有しているのかを実体験をもとに書かれた良書です。