フェンネルについてもっと詳しく知りたい人は、フェンネルの歴史を学んでいきましょう。フェンネルは、古代エジプト時代のお墓から見つかった医学書「パピルス」にも記されていて、最も古くから栽培されていたハーブのひとつなのです。
フェンネルのハーブティーを飲みながら、フェンネルのスピリチュアルな歴史を巡ってみよう!!
フェンネルの名前の由来
フェンネル(fennnel)という名は、古代ローマ人がこの植物につけたフォエニクルムという名前が短くなったものと言われています。フォエニクルムは「小さな干し草」を意味しています。
一方、古代ギリシャでは、フェンネルは「細くなる」と言う意味に由来しています。フェンネルが食欲抑制薬として用いられていたからです。
フェンネルは悪魔や災難から身を守るハーブ
フェンネルは、悪魔や災難から身を守るハーブでもありました。「9種のお守りのハーブ」の中でも、フェンネルは大切な位置を占めていました。
「9種のお守りのハーブ」とは、イングランドの基礎を築いたアングロサクソン人の神話の中にでてくるものです。薬草の神ヴォトンがこの世に9種の聖なるハーブを与えたと言われています。
中世時代には魔女よけとして、鍵穴につめたり、ドアや窓に下げたりした歴史があります。特に、夏至の前夜は魔女が動き回ると考えられていたためです。
フェンネルは9つの聖なる薬草のひとつ
イングランドの10世紀の草本書では、フェンネルは万病に効く9つの聖なる薬草のひとつでもありました。フェンネル、カモミール、タイム、ヨモギ等があり、毒や感染を治療するために使われていたと言われています。
9は特別な数字のひとつで、完結や変化再生を表す数字なのだとか。東洋でも偉大なる吉数と言われた時代があったようです。
フェンネルと女性との歴史
ローマ時代、ギリシャ人のディオスコリデスは「薬物誌」で、葉や種子を食べると乳の出が良くなることや、生理周期が整うこと、茎の汁を目薬にすることなどを記載しています。
ギリシャ時代では、フェンネルは痩せるためのハーブとして使用されていました。古代から、ダイエットに励む女性にとっては、大切なハーブだったようです。
フェンネルの種子は消化を助ける
フェンネルの種子が消化を助けてくれることを、古代の人は知っていました。食事中に食べていたと言われます。また、インドの伝統医学アーユルヴェータでも、フェンネルは消化薬とされています。
一方、乾燥させたフェンネルの種子は空腹を癒してくれるので、断食の時に噛んでいたという歴史もあります。
現代のハーブ療法家につながっている。
長い歴史を経て、フェンネルは今もハーブ療法として活躍しています。
腹部の膨満感や腸内ガス、下痢の緩和。胃の調子を整え、消化を助け、空腹感を抑える。下剤による急なさしこみを軽減。うがい薬として、咳を鎮め、のどの痛みをやわらげる。
女性ホルモン様成分「アネトール」により、生理周期を整えたり、更年期の不快な症状に効果を発揮してくれるようです。
今も昔も、フェンネルの効果効能に大きな違いはありません。成分を詳しく調べる術もなかった時代に、今と変わらぬ方法で利用されてたことに感銘をうけてしまいました。
フェンネルティーを飲みながら、深い歴史に触れるのも楽しいものですね。