界面活性剤の表記は様々なので、化粧品やシャンプー選びでも迷いますよね。そこで、「界面活性剤の種類一覧」を作ってみました。界面活性剤の肌への影響はとても心配です。エステティシャンという仕事柄、自分でもしっかりと頭に叩き込みたいので、わかりやすくまとめてみました。
界面活性剤の表記を覚えれば、化粧品やシャンプーの界面活性剤の見分け方が楽になる‼
界面活性剤の種類一覧
シャンプー、リンス、洗剤、洗顔フォームにクレンジング。はたまたスキンケアやメイク用品まで、界面活性剤なしでは作ることができません。
界面活性剤は肌によくないと思われがちですが、肌に優しいものを選べば心配はいりません。むしろ、界面活性剤のお陰で、肌への摩擦を減らしたり、浸透をよくしたりと、いいことだってたくさんあるんです。
今回は、楽天やアマゾン、ドラックストアでシャンプーやクレンジング等を買う時に、成分表を確認して、自分でも肌への刺激の優しいものを選べるように一覧にまとめてみました。
界面活性剤を4つの種類で一覧にしました。
界面活性剤とは、水になじみやすい親水性と、油になじみやすい親油性をもっている物質です。
界面活性剤は、
大きく4つに分けられます。
界面活性剤 | イオン性界面活性剤 | アニオン界面活性剤 (陰イオン) |
カチオン界面活性剤 (陽イオン) | ||
アンホ界面活性剤 (両性) | ||
非イオン系界面活性剤 (ノニオン) |
アニオン(陰イオン)
水に溶ける時、親水基部分が陰(ー)イオンの性質になる。
カチオン(陽イオン)
水に溶ける時、親水基部分が陽(+)イオンの性質になる。
アンホ(両面)
水に溶ける時、アルカリ性領域では陰(-)イオンに、酸性領域では陽(+)イオンの性質になる。
ノニオン(非イオン)
水に溶ける時、イオン化しない親水基をもっている。他のすべての界面活性剤と併用できる使いやすさで、最近スキンケアなどで人気が出ている肌に優しい界面活性剤。
界面活性剤を詳しく種類別一覧にしました。
界面活性剤の役割や特徴、商品パッケージでの表記例を種類別に一覧にまとめました。
※スマホだったら画面横向きが見やすいですよ。
界面活性剤の種類 | 表記例 | 役割/特徴 | |
イオン | アニオン (陰イオン) | カルボン〇〇 〇〇酸Na/K/TEA 〇〇スルホン〇〇 硫酸エステル 石けん〇〇(脂肪酸〇) | ※刺激の強さ 2番 乳化/分散/泡立 |
カチオン (陽イオン) | 〇〇アンモニウム塩 〇〇クロリド 〇〇ブロミド | ※刺激の強さ 1番 柔軟/静電気防止/殺菌使用目的 柔軟剤、リンス、オスバン | |
両面 (アンホ) | アミノ酸系 アルキル〇アミノ ベタイン系 アルキル〇ベタイン アミンオキシド系 〇〇オキシド | ※刺激の強さ 3番 他の界面活性剤と相乗効果使用目的 | |
非イオン | ノニオン | 脂肪酸系 ヤシ油〇〇 〇〇グリセリル ソルベス〇〇 ステアリン酸〇〇 ラウリン酸〇〇 パルミチン酸〇〇 高級アルコール系 コカミド〇〇 ラウラミド〇〇 アルキルフェノール系 〇〇グルコシド | ※刺激の強さ 4番 肌に1番優しい他の界面活性剤と併用浸透/乳化/分散/洗浄使用目的 スキンケア商品など |
スマホで見にくい時は、横画面で見て下さいね。
比較的肌に優しいと言われる「両面界面活性剤」や「非イオン界面活性剤」がスキンケアなどの肌の商品によく使われています。
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石油系界面活性剤フリー
なんだか肌や頭皮に優しそうですよね。
界面活性剤には合成と天然があります。
ワンポイント‼
天然の界面活性剤の方が、洗顔しても肌に残らずに洗い流されるので安心です。
でも使用感では、合成の界面活性剤の方が良いことも多いんです。滑らかな洗いあがり、泡切れの良さは合成の界面活性剤の方がいいとも言えます。
天然の界面活性剤は、天然素材がそのまま含まれています。
●レシチン
●サポニン
●ぺプチドなど。
天然系は、石油系界面活性剤ではありません。
石油系は合成界面活性剤。
しかも、合成界面活性剤の中の石油系がお肌に刺激が強いと言われています。
合成界面活性剤を一覧で石油系を確認してみよう。
成分表示 | 原料など | 刺激 | |
アミノ酸系 | グルタミン酸〇〇 アラニン〇〇 グリシン〇〇 | ヤシ油を精製したものなど | 刺激の強さ 4番 肌に1番優しい |
天然系 | エステル〇〇 | ショ糖と食用油脂を分解 | 刺激の強さ 3番 |
石鹸系 | ラウリン酸 ミリスチン酸 ステアリン酸 バルチミン酸 | ココナツオイル、ヤシ油など | 刺激の強さ 2番 |
石油系 | ラウリル〇〇 スルホン酸〇〇 アンモニウム クロリド TEA | 化学的に合成 | 刺激の強さ 1番 刺激が1番強い |
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石油系合成界面活性剤フリーと書いてあったら、合成界面活性剤が入っていないのではなくて、合成の中の石油系が入っていないと言うことです。
石油系以外にも刺激の順番はありますので、上の表を参考にしてくださいね。
まとめ
界面活性剤の種類を分かりやすく一覧で分類してみました。何が刺激強めで、何が肌に優しいのかがわかって頂けたらうれしいです。
でも、たとえ優しい界面活性剤を使ったシャンプーや洗顔でも、できるだけ肌に残さずに洗い流すことが大切です。天然の界面活性剤はサラリと洗い流されますが、合成界面活性剤は肌に残りがちです。
くれぐれも、よ~く洗い流してくださいね。
ちなみに、プチプラで有名なハトムギ化粧水はなんと、界面活性剤フリーなんです。
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